太陽光パネル設置不可でも再エネ利用 アイ・グリッドが「循環型電力」提供開始

再生可能エネルギー事業を展開するアイ・グリッド・ソリューションズ(東京都港区)は7月9日、太陽光パネルを設置できない企業向けに電力をシェアする新サービス「循環型電力」を開始したと発表した。脱炭素化と電気料金の高騰対策を同時に実現することを狙う。
同サービスは、同社が運営する太陽光発電施設で発電した余剰再エネ電力を、屋根構造や立地条件などで太陽光パネルの設置が難しい施設へ供給する仕組み。これにより、企業は設置工事不要で再生可能エネルギーの導入が可能になり、最短2カ月でサービスの利用を開始できるという。
アイ・グリッドはこれまで全国1,226施設にオンサイトPPA(電力購入契約)を展開しており、この実績を活かして余剰電力を地域内で循環させる。電力単価は固定で提供され、最長20年間の価格固定にも対応。燃料費高騰や円安など外部要因による電力価格の変動リスクを抑える効果が期待される。
資源エネルギー庁の調査によれば、2023年度の企業向け電気料金は過去10年で約1.3倍に上昇。日本のエネルギー自給率は約13%と主要国に比べて低く、エネルギーの安定調達が課題となっている。

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