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株式会社株式会社東北テクノアーチ

住所宮城県仙台市青葉区荒巻青葉6-6-10 東北大学未来科学技術共同研究センター2階
電話022-222-3049
  • 公式サイト
最終更新日:2025/12/17
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東北大学技術:共有リファレンス方式不揮発レジスタ:T24-081

MTJ素子数を削減し、消費電力と面積を低減

 間欠的コンピューティングは、エナジーハーべスティングによる微量かつ不安定なエネルギー供給下における継続的なエッジ演算処理を可能にする。間欠的コンピューティングにおいては、頻発するエネルギー供給の停止前後における処理の継続性の確保が必須である。そのため、不揮発記憶回路(不揮発レジスタ)を活用し、ローカルなデータ転送のみで内部状態を不揮発記憶処理できる不揮発ロジック回路構造が有望な選択肢となる。  従来の不揮発レジスタは、1ビット記憶回路(不揮発フリップフロップ)をビット数分接続する構成であり、1ビットあたり2個のMTJ素子を必要とするため、面積やエネルギーのオーバーヘッドが大きいという課題があった。本発明は共有リファレンス方式と呼ぶ新たなレジスタ構成を提案する。本方式では、1ビットの情報を1つのMTJ素子とリファレンスMTJ素子の間で保持し、シーケンシャルなバックアップ・リストア処理を採用する。これにより、MTJ素子の数を削減し、回路機能を共有化することで、消費エネルギーを49%、面積を34%低減できることをシミュレーションにより確認した。

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東北大学技術:13C固定化反応剤:T23-086

取扱いしやすい液体状態であり、反応当量をより正確的に把握できる

 芳香族環を含有するカルボン酸化合物は、生物活性化合物やその前駆体として重要な分子構造である。例えば、アスピリンやテルミサルタン等の芳香族カルボン酸、及びアトルバスタチン等の芳香族環含有カルボン酸等の芳香族含有カルボン酸化合物は重要な医薬品として知られている。したがって、芳香族含有カルボン酸化合物を効率的に合成可能な、有機分子のカルボキシル化反応の開発が望まれている。  一方、12Cの同位体13Cを有機分子に導入するのは生体内あるいは化学反応の機構解明に重要である。従来の導入方法では13CO2ガスを13C源として反応させるが、特殊な装置や技術が必要で、ガスの用量を正しく把握するのも難しいという課題がある。  本発明は取扱いしやすい液体状の新規13C固定化剤及びその利用方法に関する。

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東北大学技術:CuO添加生体用Ti合金:T24-104

機械的特性と抗菌性の双方が向上。3Dプリンタで作製可能

Ti(チタン)合金は軽量、非磁性、耐食性に加えて生体適合性に優れていることから医療分野で広く応用されている。しかしながら、Tiは抗菌特性が低く、歯科インプラントで応用される際に細菌感染が起きやすい上に、炎症への抵抗力も低いため、一度感染すると急速に進行する。さらに強度不足によって耐用年数に限界がある懸念があり、また例えば歯科インプラント製造は多段階の加工を必要とし高コストなことが課題である。 本発明は、Ti-CuO複合粉末を積層造形した試料において、機械的特性及び抗菌性の双方が優れることを確認した。機械的特性の向上には固溶強化元素Oが寄与しており、抗菌性の向上には積層造形のレーザーによる急冷凝固でCuが過飽和固溶となり粗大なTi-Cu系金属間化合物の形成を回避していると考えられる。

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東北大学技術:色相別重畳マーカ:T24-097

任意の複数のマーカを1枚に重畳。様々な照明条件下でも認識可能、学習不要の汎用コード

 QRコードなどの二次元コードからは通常1つの情報しか得られない。そのため、複数のマーカを重畳した複合マーカが開発されている。  発明者らが考案した従来の色相別重畳マーカ“HueCode“は、マーカ1枚分の面積に異種マーカを重畳したもので、2つの情報を同時に取得可能である。しかしながらHueCode は、専用のアルゴリズムを実装したリーダでしかマーカを読み取れない。また、様々な照明条件でマーカを読み取るためには、事前学習が必要で、未知の環境ではマーカを認識できない場合があった。  本発明は2枚以上のマーカを重畳し、各マーカの色同士の距離=RGBのユーグリッド距離が最大限離れつつもグレースケール変換した際に第一のマーカに見える配色を採用することで、上記課題を解決する“Universal HueCode”である。一般的に使われているQRコードやARマーカをUniversal HueCodeに置き換えることによって、既存のリーダを用いた現状の用途での使用を継続しながらも、追加の情報をマーカに埋め込むことが可能である。さらに、認識アルゴリズムの改良により、事前学習不要で様々な照明条件下での認識を可能とした。

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東北大学技術:生体光音響分光システム:T21-342

採血がいらない非侵襲的な血糖値測定方法

糖尿病患者の血糖値測定は採血を伴う侵襲的な方法が主流であるが、身体的苦痛や穿刺部からの感染リスクを伴わない非侵襲な方法の開発が望まれている。非侵襲的な測定方法の一つとして、測定対象に光照射した際に生じる音波をマイクロフォンで検出する方法が提案されている。しかし、上記の方法は環境音や生体から生じる水蒸気の影響を受けやすいという課題があった。  本発明は、測定対象に中赤外光を照射した際に生じる超音波を圧電素子で検出するトランスデューサ法による血糖値測定方法に関する。トランスデューサ法は、マイクロフォン法で課題となる環境音や水蒸気の影響を受けにくいことが利点であり、さらにマイクロフォン法で用いられる光音響セルを必要としないため、より簡易なシステム構成が可能となる。本発明により、非侵襲的で簡便な血糖値測定が可能となることが期待される。

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東北大学技術:オープンセル型ポーラスシリコン:T11-057他

粉末等の形状で電池負極材に利用可能。

リチウムイオンバッテリーの負極活物質として現在炭素材料が使用されるが、より高エネルギー密度化を目指し10倍以上の理論容量を持つシリコンが注目されている。しかしシリコンは充放電時の体積膨張収縮により自壊や電極からの剥離を起こすことが課題となり実用化が進んでいない。  本発明は金属溶湯中での脱成分反応を用いて、シリコンのオープンセル型ポーラス材料を開発することに成功した。比表面積が大きくシリコンの膨張収縮に伴う歪を緩和する適度な空間を内包する構造により前述の課題を解決するものである。ポーラスシリコンを活物質に用いたリチウムイオン蓄電池が、現行のリチウムイオン蓄電池よりも大きな比容量を有し、かつ、サイクル寿命にも優れる結果を得た。

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東北大学技術:培養粘度等を改善した高分散糸状菌:T24-082

培養槽内の物理・化学・生物学的環境を総改善 →高コスパ高密度培養、発酵生産の進化形

麹菌(Aspergillus oryzae)に代表される糸状菌は、蛋白質や低分子化合物の生産能力が高く、発酵法による工業的生産に利用されている。しかし、液体培養においては菌糸同士が絡まり集塊する性質があり、培養槽空間を最大限に生かした培養と物質の増産には限界があった。野生型株に比較して、培養液粘度と集塊形成が圧倒的に低下する高分散性糸状菌(AGΔ-GAGΔ、「関連発明・文献」参照)はこの課題を解決する技術である。一方、AGΔ-GAGΔは糸状菌としては極めて優れた培養物性を有するものの、その培養液粘度は酵母・細菌に比較するといまだ高く、より低攪拌動力(エネルギー)条件下でも高いガス分散性を有し目的産物の高生産を達成する低粘度株の開発が求められていた。   本発明は、AGΔ-GAGΔ株に新規の物性改変因子X遺伝子の欠損を追加導入した次世代高分散性糸状菌AGΔ-GAGΔ-ΔXに関する。本新株ではAGΔ-GAGΔ株に比較して、大幅な培養液粘度の低下による攪拌性能の向上が生産性の顕著な向上をもたらした。さらに界面活性タンパク質rolA遺伝子の欠損を追加導入すると一層効果が高まる。

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東北大学技術:付着・凝集が少ない高分散性糸状菌:T23-061

槽内環境の改善 + 省エネ・コスト培養 → 高コスパ高密度培養、発酵生産へ!

麹菌(Aspergillus oryzae)に代表される糸状菌は、細菌・酵母と比較して蛋白質や複雑な低分子化合物の生産能力が高く、発酵法による多種多様な有用物質の工業的生産に利用されている。しかし、その液体培養においては菌糸同士が絡まり集塊する性質があり、培養槽空間を最大限に生かした高密度培養と有用物質の増産には限界があった。培養液粘度と集塊形成が圧倒的に低下する高分散性糸状菌(AGΔ-GAGΔ、「関連発明・文献」参照)はこの課題を解決する技術である。   一方、AGΔ-GAGΔをしてもなお、培養槽の内壁、撹拌翼/シャフトといった槽内構造物への菌体の付着は野生株同様に観察され、増産性の更なる向上を達成するうえで解決すべき残された課題として存在する。   本発明は、AGΔ-GAGΔ株に界面活性タンパク質をコードするrolA遺伝子の欠損変異を追加導入した新・高分散性糸状菌AGΔ-GAGΔ-ΔrolA株に関する。AGΔ-GAGΔ株に比べ槽内構造物への付着が抑えられて生産性も向上しているほか、大型実機では培養液粘度の低下により攪拌所要動力や培養時間の削減効果も得られる。

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東北大学技術:層状半導体:T24-038

精密な組成制御が生みだす次世代半導体素材を提供する

次世代の半導体材料に関する研究・開発が進められている。従来は、シリコンをベースとした材料がトランジスタなどに利用されてきたが、高性能化を求める産業上のニーズに応えるため、高集積化を進めた結果、ナノメートルオーダーの構造を要求されるに至っている。さらに最近では、二次元層状半導体の活用など、新素材の開発が活発化している。現状のデバイス特性向上をもたらす半導体特性が期待され、層状カルコゲナイドの活用に注目が集まっているが、デバイスプロセス上の課題やキャリア移動度の上限性能について十分でないため、既存プロセスに適合しやすい層状物質半導体による解決が求められていた。  発明者らは、グラフェンに類似する層状半導体GeH等の作製プロセスにおいてGe基板上の汎用プロセスを適用しつつ、簡便な新手法により水素置換の制御と電気伝導特性が向上されうることを見出した。新手法により生みだされる二次元層状物質は次世代の半導体材料の候補物質として有効な特性を示すことが実証されている。

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東北大学技術:微生物担体の製造方法:T24-062

微生物を生きたまま、担体内部に担持させる方法

近年、生きた微生物を触媒として利用し、有害物質の分解や有用物質の生産を行う、バイオリアクターに注目が集まっている。バイオリアクターでは 担体上に目的の微生物を高密度に保持することで、反応効率や利便性が向上する。その担体として、生体や環境への毒性がほとんど無く物質の吸着能力に優れるリン酸カルシウムの利用が期待される。  しかし、従来の技術では、担体に所定量の微生物を活性を保ったまま、担持させた微生物担体を製造することは困難であった。  本発明は、リン酸カルシウムセメント(CPC)内部に所定量の生きた微生物が均一な密度で存在する、微生物担体を得る方法に関するものである。 ※特許未公開のため、担体製造方法については下記弊社窓口より、お問い合わせいただきますよう、お願い致します。

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東北大学技術:圧電体薄膜と圧電発電装置:T17-157

世界最高のFoM値を示すMgHfAlN薄膜

センサやアクチュエータ等で使用される圧電材料として、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が広く使用されているが、有毒である鉛(Pb)が含まれていることからPZTに代わる圧電材料が求められている。  本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、PZTの代替材料候補であるAlNのAlサイトにMgとHfを共ドープしたMgHfAlNから成る圧電体薄膜材料に関するものである。  本発明のMgHfAlNはPbを含まないだけでなく、圧電体の能力を示すFoM値が世界最高値(45GPa以上)、圧電歪定数d33が23pm/V以上であり、1ccの素子サイズで40mWの出力が可能であることから、振動発電素子や近接センサ、力覚センサ、すべりセンサへの応用が期待される。

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東北大学技術:緊急の現場で装着できる人工心筋:T08-115

急激に進行する重症な心不全に対応できる医療機器

急激に進行する重症な心不全に対する救命手段として、薬剤加療、大動脈バルーンポンプや人工心臓の装着、心臓移植などが挙げられるが、いずれも大きな課題が残っている(薬剤抵抗、血栓形成、大掛かりな開胸手術、ドナー不足など)。 そこで本発明では、新たな救命手段として緊急の現場でも装着が容易な新規人工心筋を提供する。

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東北大学技術:銅電解精製プロセス:T23-082

低品位銅アノード(ブラックカッパー)の処理に好適な銅電解精製セル

銅製錬において、e-scrap等のリサイクル原料の増加が予想されるが、リサイクル原料を用いて作製した低品位の銅アノード(ブラックカッパー)は容易に不働態化するため電解精製での処理が確立されていない。電解採取での処理は実用化されているが、電解採取は電解精製に比べて非常に多くの電力を要することが課題である。  上記課題を解決すべく、電解精製におけるアノード表面の不働態化を抑制するため、比表面積の大きいショット状アノードを用いたバスケット電解が検討されているが、アノードの電流密度を保とうとするとカソードの電流密度も同様に大きくなるため、平滑に電析させるためにカソードにCuイオンを供給する工夫が必要になる。  本発明は電解液を強撹拌できる銅電解精製に好適な螺旋対流セルに関する。

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東北大学技術:おむつセンサー:T24-065

身体親和性が高く、排泄物を識別可能なセンサー

おむつの状態を検知して、おむつ交換のタイミングを知らせる“スマートおむつ“の市場が拡大している。従来のおむつセンサーは湿度あるいはNH3ガスを測定するものが知られているが、これらは尿のみを検知するものであり、尿と糞便を区別することができない。また、半導体式ガスセンサーにおいては、センサーの作動温度は高温となるため、センサーチップを加熱する必要があった。 本発明は、上記課題を解決するもので、尿と糞便を室温で識別可能なおむつセンサーである。また、フレキシブル基板を使用することで薄型・小型で柔軟性を有し、生体親和性の高いデバイスを実現できる。

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東北大学技術:寒中コンクリート工事期間マップ:T23-046

地図アプリ上に1km2毎のピンポイント表示

寒中コンクリート工事では、養生温度が低いとセメントの水和反応が遅延し、強度低下の恐れがある。そのためJASS5に寒中期間が定められているが、主要都市に目安を示すにとどまり、工事を行う地点ごとに現実に必要な期間を正確に適用できていない恐れがある。  本発明は、上記の適用期間を1km2の格子状に推定し、地図アプリ上に色分けして表示するプログラムであり、適用期間の判定作業の効率化、施工計画の合理化(コスト減)に効果的である。

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東北大学技術:暑中コンクリート工事期間マップ:T23-100

地図アプリ上に1km2毎のピンポイント表示

 高温環境下のコンクリート工事では、セメントの水和反応が促進されるために、JASS5に暑中期間が定められている。これは作業時間を通常120分以内から暑中90分以内に制限するもので、不十分な措置により強度低下の恐れがある。上記適用期間は主要都市に目安を示すにとどまり、工事を行う地点ごとに現実に必要な期間を正確に適用できていない恐れがある。  本発明は、上記の適用期間を1km2の格子状に推定し、地図アプリ上に色分けして表示するプログラムであり、適用期間の判定作業の効率化、施工計画の合理化(コスト減)に効果的である。

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東北大学技術:アルミニウムのリサイクル技術:T21-372

キャビテーションを用いて不純物を無害化

近年、アルミニウム(Al)展伸材のリサイクル率向上が求められている。Alリサイクル材は、不純物として混入する鉄やケイ素、ジルコニアがAlと粗大な金属間化合物を形成し、機械的強度が低下するという問題を抱えている。そのため、従来の方法では、溶融したAlリサイクル材に超音波で振動を与え、金属間化合物を微細化して無害化する手法が検討されているが、スケールアップが難しいという課題が残されている。  そこで発明者は、溶融したリサイクルAlにキャビテーション処理する装置を発明した。この装置は構造が簡便であるため、従来の装置と比較して大型化や工業化が期待される。  実際に、この装置を用いて溶融Alリサイクル材を処理したところ、金属間化合物が微細化され、機械的強度が向上することが確認されている。したがって、本発明はAlリサイクルの促進に貢献することが期待される。

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東北大学技術:酸性ガス分離装置 および分離方法:T17-142

イオン液体を利用し、混合ガスから酸性ガスの分離効率を高める

 酸性ガスを分離回収する技術は、メタンの製造や閉鎖状態にある住環境の維持などに必要であり、温暖化ガス排出量削減の観点からも盛んに研究されている。従来、アミン化合物やアルカリ金属塩を含む水溶液を二酸化炭素の化学吸収液として用いる化学吸収法が知られている。しかし、二酸化炭素の吸収速度が低く、効率的に二酸化炭素を分離できていないという課題がある。  本発明は、イオン液体を吸収溶媒とし、酸性ガスを含有する混合ガスにイオン液体静電噴霧することで酸性ガスの分離回収を実現する。イオン液体の微小液滴により、イオン液体と酸性ガスとの接触面積(比表面積)が増大し、酸性ガスがイオン液体に効率よく化学吸収される結果、高効率に混合ガスから酸性ガスを分離することが可能となった。

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Beyond 5G(6G)の 最先端アナログRoF技術

簡便な構成で無線信号を高精度に制御

■北海道大学技術のご紹介(HK24-009) 無線通信における伝送容量の大容量化のために、高周波帯域の利用が進められており、基地局における信号処理の負荷の軽減が求められている。具体的には、デジタル光無線技術からアナログRoF(Analog Radio-over-fiber)技術への移行が検討されている。しかし、A-RoFでは基地局における電波の位相制御が困難である為、MIMO(Multiple Input Multiple Output)信号処理も集約局で行う必要がある。しかし、従来のA-RoF通信システムにおいて、アンテナ素子ごとの波長のA-RoF信号の位相を正確に制御する必要があるという課題がある。 本発明によって、波長依存性の影響を受けることなくA-RoF信号の位相を正確に制御するビームフォーミングのためのMIMO信号処理を可能にするMIMO信号処理デバイスおよび光無線通信システムを提供することが可能になった。

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東北大学技術:抗菌ぺプチドの生産方法:T24-051

畜産疾病予防・治療のための抗菌ペプチドPersulcatusinの低コスト生産方法

畜産業における病害対策として使用される抗生物質は、ヒトの疾患治療での使用と同様に薬剤(多剤)耐性菌を発生させる観点からのみならず、卵/生乳/食肉中での残留による食の安全への懸念からも多用が回避される傾向がある。一方、乳牛の乳房炎などの経済的損失が非常に大きい産業動物の疾病に対し、抗生物質を使用しない予防、治療法として有効なものが少ないことが課題となっている。   東北大学大学院農学研究科の伊藤准教授らは、主としてグラム陽性菌への効果が知られる抗菌性ペプチドPersulcatusin (IP)を植物を用いて効率的に生産する手法を開発した。この手法には、宿主植物に負の影響を与えるペプチドを融合タンパク質として生産することによりその影響を抑制し、タンパク質抽出時に自動的にペプチドを遊離させて活性化させることが可能になる工夫が取り入れてある。

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東北大学技術:暗所でのタンパク質生産方法:T24-050

暗所で植物での異種タンパク質の大量生産方法 照明不要のため、電気コストを削減できる

 植物で異種由来の有用タンパク質を生産する技術は、微生物や動物細胞を用いた生産技術に比して安全性、生産コストで有利な面が多いとされ、新たな大量生産系として注目されている。一方、植物工場は照明と空調のための電気コストがかかり、植物の利点である生産コストの低さを十分に活かせない。  本発明は、有用タンパク質の遺伝子を植物に遺伝子導入することで、明所と同等かそれ以上のタンパク質生産量を暗所で達成させることができる、植物での大量発現系に関するものである。暗所で植物を種子から発芽させた芽生えを用いるため、光合成タンパク質の量は抑制され、目的タンパク質の量が増加する。

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東北大学技術:植物の糖化性向上方法:T24-049

作物の非可食部をエネルギー源として利用するように

 バイオマスを化成品の原料やエネルギー源として活用するバイオリファイナリーは温室効果ガスの排出削減に向けた技術である。活用が期待されるバイオマスのうちセルロース系のバイオマスは、その構造上分解されにくく、化成品生産やエネルギー化の前提となる糖化が困難であるという課題がある。  東北大学大学院農学研究科の伊藤准教授らは、植物の老化抑制因子であるサイトカイニン合成酵素遺伝子をイネ科植物に導入することにより糖化性を向上させる方法を開発した。本方法では、イントラジェネシスにより遺伝子を導入し、育種の最終段階で外来 DNA が植物ゲノムに残存しないので、カルタヘナ法の制約を受けない。

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北海道大学技術:水電解用電極、過電圧の制御方法:HK24-016

電極に特殊形状を付与して過電圧の低減に成功!

水電解技術は次世代燃料として注目されている水素を再生可能エネルギーから生成できる技術であるため、カーボンニュートラル実現のために注目されている。  しかしながら、従来の水電解用電極を用いた場合、過電圧が大きく水電解に必要な電力が増大し、電極に過剰なストレスを与え電極の劣化を早めるという課題がある。これらの課題に対して電極の材料組成の最適化が進められているが十分とはいえない。  本発明は、新しい電極の設計アプローチとして、水電解における化学反応中間体の電子分極又は水分子の振動分極と相互作用を誘起するように電極の表面の形状(ナノ・マイクロ構造)を計算、設計し、それらを電極上に付与することで、過電圧の低下、さらにはTafel勾配の低減に成功したものである。  本発明によって過電圧の低い水電解が可能となり、消費電力の低減及び電極の長寿命化が期待される。

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東北大学技術:砕石の粒度分布推定法:T24-032

発破起砕石の粒度をリアルタイムに高精度推定

砕石は、交通インフラや土木構造物に不可欠な資材である。砕石の採掘は穿孔・発破・小割・すくい取り・運搬の順で作業が行われ、すくい取り・運搬の作業コストは発破起砕石の粒度の影響を受ける。そのため、最適な粒度を目指した発破が重要であり、発破起砕石の粒度評価の自動化が求められている。  従来、画像を二値化処理することで粒径を抽出する手法が考案されているが、砕石の色が似ていたり、砕石同士の重なりが生じるため、推定精度に課題があった。  本発明では、油圧ショベルなどによるすくい取り工程中に砕石の重なりが変化することに着目し、すくい取り工程の動画から抽出した画像を使用し、複数の閾値で二値化処理を行うことで、砕石同士の重なりを解消し、精度よく粒度を推定する手法を開発した。本発明は、発破・発破成績の評価・次の発破計画の策定といった「発破サイクル」の自動化に繋がり、安全で効率的な発破の実現が期待される。

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東北大学技術:高分子ナノコンポジットの評価手法:T24-028

新規材料開発や最適な操業条件の設計に真価を発揮する

 高分子ナノコンポジット材料は、電池材料や有機薄膜材料、自動車のボディ等の様々な応用展開が期待され、開発が進められている。材料の製造には、溶融混練を利用する。高分子とナノ粒子の混合に際して、操業条件は経験的・探索的に設定されており、最適な制御法を効率よく見出すことは容易ではなかった。  本発明は、高分子ナノコンポジット材料にあらわれるナノ粒子の凝集状態を分類可能にする評価手法を提案する。コンポジット材料の構成要素とそのミクロ構造を観察することから、混練プロセスより得られる材料のふるまいについて評価が可能となった。この評価手法を指針にして、新規な高分子ナノコンポジット材料の開発や最適な操業条件の設計の道がひらけ、現場の業務効率改善につながることが期待される。

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深さ検出が可能な片面配線型高感度圧力センサ:HK24-002

遠隔医療から産業応用まで、触覚情報をリアルタイムに

■北海道大学技術のご紹介 【社会的課題と市場背景】 ・遠隔医療では触診が困難で診断精度が低下 ・従来の圧力センサは高コスト・低感度・深さ検出不可 ・高齢化・地域医療格差解消のため、非対面診療に触診機能が求められる ・世界の触覚センサ市場は年平均成長率(CAGR)10%以上で拡大中 【本技術の概要】 ・片面配線構造で高感度化・低コスト化(従来比 約1/10) ・深さ・粘性をリアルタイム検出可能、指先装着型で現場適用容易 ・医療・ヘルスケア・産業検査など幅広く応用可能 【従来技術との比較】 従来方式:両面配線(サンドイッチ)、高コスト、限定的感度、圧力のみ 本方式:片面配線+感圧材分離可、コスト約1/10、高感度(42ピクセル高解像度)、圧力+深さ+粘性同時取得

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東北大学技術:膵臓癌の化学療法の感受性予測方法:T22-288

腸内細菌叢解析で化学療法の感受性が分かる!

膵臓癌は、ステージにより治療方法が異なる。がんを切除可能なステージ1~3の場合は、一般的に手術前に患者に対して術前化学療法(NAT)が実施される。ところが、膵臓癌ではNATに対する感受性が低い患者が多いという問題がある。NATは患者負担が大きいことから、患者に対してNATを実施する前に、当該患者の化学療法に対する感受性を予測するための情報が得られることが望ましい。  本発明は、NATの感受性のバイオマーカーとなり得る、腸内細菌とそれらのカットオフ値を特定したことによる、NATに対する感受性予測方法に関するものである。

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東北大学技術:ウエハーの常温接合技術:T24-033

ポリシラザンを介したシリコンの常温接合

 近年、半導体やMEMS分野においてシリコンウエハ同士の接合が求められている。しかしながら従来のウエハ接合技術は高温で接合する必要があることから、ウエハに熱応力や反りが発生することで既に形成されている回路に不良が発生するという課題があった。  本発明はシリコンウエハ上にポリシラザンをコーティングし、もう一方のシリコンウエハを重ねて加圧するだけでシリコンウエハ同士を接合できる技術である。接合工程において、高温工程が不要となることから前記した高温接合による課題が無くなり、半導体やMEMS素子の歩留まり向上に貢献することが期待出来る。

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東北大学技術:ナノ粒子の分布測定装置:T24-030

ナノ材料の挙動をリアルタイムに観察可能にする計測技術を提供する

ナノ粒子が高濃度に分散したナノフルイド(ナノ粒子/溶媒混合系)や高分子ナノコンポジット材料(ナノ粒子/高分子混合系)など,近年革新的機能を有するナノ材料が盛んに研究されており,その応用分野は導電性ナノインク,太陽電池,センサーなど多岐に渡る。太陽電池をはじめとし,ナノ材料を薄膜として応用する場合が多いが,ナノ材料の基板への塗布・薄膜化プロセスにおいては、その塗布液膜形状や内包されたナノ粒子の挙動を精密に観測する技術が求められている。  本発明は、基板上のナノフルイド(ナノ粒子/溶媒混合系)や高分子ナノコンポジット材料塗布液(ナノ粒子/高分子/溶媒混合系)の液膜の形状や液膜内ナノ粒子の分布・濃度の同時計測を可能にするものである。例えば、当該装置を工場等の製造ラインに組み込むことで、プロセスモニタリングが可能になる。加えて、基板上ナノフルイド液滴の挙動を理解するための数理モデルの構築にも成功している(参照:T24-027)。

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東北大学技術:多層体及びその製造方法:T24-027

ナノフルイドの液滴内流動とナノ粒子堆積のパターンを判定可能な数理モデルを構築した

ナノ粒子が高濃度に分散したナノフルイド(ナノ粒子/溶媒混合系)や高分子ナノコンポジット材料(ナノ粒子/高分子混合系)など,近年革新的機能を有するナノ材料が盛んに研究されており,その応用分野は導電性ナノインク,太陽電池,センサーなど多岐に渡る。一方、インクジェット技術はシンプルな装置構成、材料の組み合わせに対する高い自由度、オンデマンド生産による低環境負荷、スケーラブルといった特徴を有するため、当該技術を電子回路やデバイスの製造に応用したプリンテッドエレクトロニクス技術に関心が寄せられるようになってきている。この技術は、印刷技術を応用し、微細パターンの形成を行うものである。  本発明は、インクジェットノズルより吐出され基板に付着したナノフルイド液滴にあらわれる特徴的なパターンの定量的評価を可能にするものである。液滴のふるまいを支配する数理モデルを構築することで、ナノフルイド液滴内の流動パターン、ひいては基板に堆積するナノ粒子パターンを設計することが可能となった。加えて、ナノフルイド液滴の計測技術の開発にも成功している(参照:T24-030)。

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東北大学技術:球状酸化亜鉛の製造方法:T19-905

粒子径が均一で、単分散した球状酸化亜鉛の製造方法

酸化亜鉛は、紫外線遮蔽剤として、日焼け止め等の化粧品に用いられる。しかし、従来の製造技術では、酸化亜鉛の粒子径の制御が困難で肌触りが悪いとされていた。さらには、製造過程で高熱での処理や不活性ガス使用による、毒性のある排ガスによる、環境や人体への影響が懸念されている。  本発明は、粒子径が均一で単分散した球状酸化亜鉛、及び簡便かつ、低コストで環境負荷の小さい、球状酸化亜鉛の製造方法に関するものである。本球状酸化亜鉛は、紫外線遮蔽効果が高く、ソフトフォーカス性に優れると共に使用感に優れる化粧料としての利用が期待できる。

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北海道大学技術:メゾスコピック粒子の作成法:HK24-007

酵素の加水分解作用を利用する画期的な手法

メゾスコピック粒子は数十~数百nm程のサイズで、量子サイズ効果とバルク効果の二つが混同あるいは相乗した効果がみられる興味深い物質として、幅広い分野で注目を集めている。製法としては物理的な粉砕等によるトップダウンのアプローチや、化学合成等によるボトムアップのアプローチが提案されている。しかし、「収率」「分散性」「コスト」などの面で課題があり、それらを解決する新規な方法が求められている。   今回発明者は、上記課題を解決しうる新たな製造法として、酵素を用いた「生体触媒ナノ粒子成形法」(BNS法: Bio-catalytic nanoparticle shaping 法)を発明した。  BNS法は、あらゆる酵素分解性物質と有機/無機材料を組み合わせることで、様々なメゾスコピック粒子の作成に応用できる。例えば、コア部位として、半導体量子ドット(QD)ポルフィリン分子、ビピリジン分子、ナノグラフェン等を用いて、それぞれ粒子サイズの揃った単分散に近いメゾスコピック粒子が、安定な水系分散物として得られた。

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東北大学技術:光触媒のタンパク質分解能評価:T24-043

光触媒性能を正確に評価し、接触感染予防に有用な材料開発に応用

 酸化チタンが光触媒活性および抗菌・抗ウィルス性能等のタンパク質分解能を有することは広く知られ、例えば新型コロナウィルスSARAS-CoV-2(COVID-19)等の接触感染等に有効な材料として期待される。ただしタンパク質分解能の定量評価における従来法(JIS L 1922およびISO 18184)は、基材との吸着が不十分なため未反応のタンパク質が残る懸念があり、測定値が不正確な可能性がある。  本発明はタンパク質を基材に高い割合で吸着させることで、より正確にタンパク質分解能を定量評価する手法である。

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東北大学技術:積層法による一括製造方法:T24-029

3Dプリンタ・ロボットによる複雑部品の一括製造

製造業において、顧客ニーズの多様化に伴い多品種少量生産や、複雑な製造技術の要求が増加傾向にある。中でも多品種、ごく少量生産である内視鏡は、その作製において、部品加工や組み立て作業は一般的に熟練者による手作業によって行われている。しかし、手作業では個人差によるばらつきや、作製に時間がかかるといった課題があった。  前記課題を解決すべく、本発明は3Dプリンタとロボットアームを用いて複雑な部品製造・組み立て工程を自動で一括作成する手法を開発した。具体的には、固定台及び治具を溶解性材料で積層造形し、ロボットアームを用いて部品を本体部材に配置した後、固定台及び治具を溶解する(右図参照)。 耳科領域で用いる箸状内視鏡の関節部(上左図)と、形状記憶合金(SMA)ワイヤーを用いた多方向能動屈曲機構(上右図)に適用し、試作と動作確認を行うことができた。  今後、各種微小電子部品の実装も行うことで、様々な低侵襲医療機器および一部の民生品に対し本技術を適用し広い用途への展開を目指す。

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北海道大学技術:光アクチュエータ:HK24-010 他1件

無機材料を活用した光刺激で駆動するアクチュ エータを実現する

本件は光刺激に反応して物質に歪が発生する現象を利用して、力学的な動きを出力するよう構成された光駆動アクチュエータに関する。従来、この分野では、有機物材料が光刺激により可逆的な構造変化を起こす現象を利用したアクチュエータが開発されてきたところ、駆動速度が遅い等の課題があった。 発明者らは無機誘電体材料に着目し研究を進めるなかで、酸化物材料を単結晶のまま薄膜化しシート状に作製可能とすることに成功した。当該シートは紫外線領域の光に反応して、従来よりも高速に変形することを実験的に確認し、本発明を完成させるに至った。

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北大技術:成形体及び高分子架橋体の製造方法:HK24-012

レーザー照射により、ゲルの可逆的な3D加工が可能

高分子架橋体の一つであるハイドロゲルは硬さや含水性が生体と類似していることから、生体模倣材料等の用途が期待されている。一方で柔軟性を有するがゆえに射出成型や延伸、切削等の一般的な加工法には適さず、型の内部で成形する方法や3Dプリンターを用いて成形する方法が考案されてきた。しかし、前者は型の作成コストや複雑形状への対応が 難しく、後者は印刷に長い時間がかかり、材料の選択が難しいという課題がある。  当該課題解決のために、発明者はゲル表面のレーザー照射により、切削した部位が溶媒で膨潤することによる、自発的な屈曲によって得られる成形方法を見出した。屈曲のトリガーは溶媒による膨潤のため、例えばハイドロゲルを用いれば、使用直前に給水させることで平面上の可搬形から目的に則した形に変形するといったことが可能である。また、本発明は水を溶媒とするダブルネットワークで最も効果があらわれるが、ゴム等のオルガノゲルでも同現象が確認できており、ゲルの種類を問わず適用できるものである。

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東北大学技術:ヒトに近い感覚を有する触覚センサ:T21-171

トランスデューサ、力覚センサ及びセンサユニット

ロボットがヒトと同様の作業をするためには、力覚などの感覚をロボットが持つことが重要であり、ヒトと同様の感覚を感知できるセンサの搭載が望まれている。  従来より様々な方式の触覚センサが提案されているが、それらは構造が複雑、作製工程が煩雑でコストが高い、等の課題があった。  本発明では、電気基板上に設けたコイルを覆うように磁性材料をポリマーに分散させた磁性フォームを形成することで、トランスデューサーを作製した。このトランスデューサーは作製が簡便であり、また小さな圧縮応力であっても、インダクタンスの変化から力覚をセンシングできることから、上記課題の解決が期待できる発明である。   本発明はロボットを中心とした力覚を必要とするセンサへの応用が期待できる。

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五酸化二窒素生成装置:T20-332_T21-149

殺菌、植物免疫強化、植物成長促進が可能なN2O5の生成装置 他の生成方法と比して安価、安全にN2O5ガスを生成可能!

■東北大学技術のご紹介 ・ 従来のN2O5生成装置は危険な原料や複雑な設備が必要であったため取り扱いが難しく、産業的なN2O5活用の足枷となっていた。 ・ 本発明は原料ガスを空気とすることに成功したために安価で安全にN2O5を提供することが可能となった。 ・ N2O5の活用例は以下が挙げられる。従来の光、熱による殺菌方法、ウイルス不活性方法が有する課題解決や、その他にも様々な応用が期待される。   植物の免疫強化 … 植物に病害抵抗性遺伝子を発現させる   肥料成分の付与 … 窒素成分を供給することで植物の成長を促進   殺菌・ウイルス除去 … 五酸化二窒素による殺菌、ウイルス除去

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東北大学技術:尿毒症物質を低減する腸内細菌:T22-046

p-クレシル硫酸を低減する腸内細菌

 糖尿病性腎症増悪の原因となる、複数の尿毒症物質は腸内細菌によって産生されることは、これまでの研究で明らかになっている。 一方で、尿毒症物質の産生に関与する腸内細菌種の同定は、腎機能などの交絡因子があり困難であった。 発明者らは、腎機能の交絡因子を除いて解析することで尿毒症物質の低減に関与する腸内細菌を特定した。 本発明は、それらの菌を含む尿毒素の産生抑制剤・機能性食品に関するものである。 本件の発明者の一人である阿部教授らにより、尿毒症物質を低減する機能性成分としてセサモールも提案されている。 (ゴマリグナンを含む尿毒物質低減剤(https://www.t-technoarch.co.jp/data/anken_h/T20-695.html)) 本発明の菌の単剤ではなく、上記の機能性成分と組み合わせるなどした、相乗効果を狙った製品化等が期待される。

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東北大学技術:チタンイオン・レドックスフロー電池:T21-163

低コスト・高起電力・大電流密度なレドックスフロー電池

再生可能エネルギーは気候などにより発電量が大きく変化するため、電力安定供給の目的で蓄電池と組み合わせての利用が望ましい。中でもイオンの酸化還元反応を利用して充放電を行うレドックスフロー電池(RFB)は、不燃性ゆえ安全性が高い点、電解液や電極がほとんど劣化しないため耐久性が高く、ランニングコストが抑えられる点が評価されており、バナジウムRFBが実用化されている。しかし近年、活物質であるバナジウムの資源価格が高騰し、イニシャルコストが高くなることが問題である。  本発明では正極室・負極室共に活物質としてチタンのみを用いることで格段にイニシャルコストを低減できる。チタンとマンガンを組み合わせたRFBに関する既存技術もあるが、正極室と負極室に異なる元素を用いることで原理的にコンタミを起こすリスクがあり、電池の早期劣化が予想され、この点において本発明に優位性があると考える。また本発明は従来のバナジウムイオンRFBと比較して、起電力が高く、取り出せる電流密度も格段に大きいことから、より高効率なRFBの実現が期待できる。

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可視光応答型TiO2光触媒コーティング:T16-086

簡便、低コスト、審美性あり、密着力が強い

■東北大学技術のご紹介 従来、Tiを熱酸化処理させてできるのはルチル型結晶構造のTiO2であり、可視光照射下での光触媒活性は示さないと言われてきた。一方、TiO2にAuを添加することにより可視光域で光触媒活性を示すことが報告されている。  本発明は、貴金属(Au, Ag, Pt, Pd)を添加した貴金属-Ti基板を大気中で熱酸化[2]もしくはTi基板のAr-CO雰囲気で炭化後に大気中で熱酸化[3]させるという簡便かつ低コストな方法により、ルチル型もしくはアナターゼ型の結晶構造で、膜厚1 μm以下の可視光応答型の光触媒活性を有する貴金属含有TiO2コーティング膜を得ることを可能にした。その他本発明の特徴としては、表面の審美性があること、基材への密着力が強いことがある。  さらには、スパッタ等を用いて貴金属薄膜をコーティングした後のTiの熱酸化においても、貴金属含有TiO2コーティング膜を得ることができ、貴金属使用量の低減も可能である[4]。

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東北大学技術:新規光輝性顔料:T24-003

基板フリーの着色板状粒子からなるパール顔料

従来のパール顔料は、マイカ基板に金属酸化物(TiO₂等)をコーティングすることで作成されていた。この従来のパール顔料は、マイカ基板の作製と二酸化 チタンのコーティングとの2工程を経て製造され、二酸化チタン層の厚みを厳密に制御す ることは容易ではなかった。すなわち、従来法ではパール光輝性の発現、色相の制御が難しく、コストも高かった。 本発明は低コストで簡便な方法でパール光輝性を発現するパール顔料を製造可能な方法に関する。本発明のパール顔料は特定基板を不要とする自立型の板状粒子である。また粒子サイズが大きいため光沢の強い顔料を提供することが可能である。 特許出願書類が未公開の為、詳細情報をご希望の方は 下記記載のお問い合わせ窓口からお問い合わせいただけますと幸いです。

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東北大学技術:高機能触感測定システム:T19-890

押し付け力が変化するときの触感を評価可能!

従来、触感を評価する方法として官能評価や物理特性の計測が行われているが、官能評価では客観性に欠ける一方、それを定量的に評価するシステムは確立されていなかった。 そこで発明者らは、ヒトの触動作を考慮して触感を客観的に評価するセンサシステムの構築を行い,押し付け力を変化させ,その違いにより生じるヒトの触感と触感計測用センサシステムのセンサ出力との関係を明らかにした。 【作用】Z軸ステージにより触感センサを押し付けた状態で、触感センサをスライドさせて走査する。このとき、あらかじめ取得しておいた押し付け力と対象物取付面の位置との関係に基づいて、制御部により取付面位置を制御する。 これにより、走査中の触感センサの押し付け力を、正確かつ迅速に制御することができる。 【結果】表面の粗さに関する「がさがさーすべすべ」の触感については、緩やかに押し付け力を減少させる場合に評価可能である。また、硬さに関する「硬い-軟らかい」の触感については、緩やかに押し付け力を増加させる場合に評価可能である。

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東北大学技術:第3級アルコールの製造方法:T22-005

生産性向上、環境配慮、コスト削減を実現

 tert-ブチルアルコール(TBA)等の第3級アルコールは、第1/2級アルコールに比べて、耐酸化性、ヒドロキシル基の反応性が高いという特色があるため、医薬・農薬・樹脂原料の出発原料として有用である。工業的プロセスの一つとして、イソブタンを高圧下/無触媒でラジカル酸化する方法があるが、このプロセスには高いエネルギー負荷と低い選択性という問題がある。その解決策として、水素存在下、金ナノ粒子触媒を用いた常圧での選択的酸化が報告されているが、この方法でも水素と酸素が共存するため、爆発の危険性が懸念されている。  発明者は、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、金を担持しない周期表第6~9族遷移金属酸化物を含有する固体触媒を用い、従来の水素の代わりに水を用いることにより、分子状酸素を酸化剤として、イソパラフィンを選択酸化して、対応する第3級アルコールを高い選択率、高い生産速度で製造できることを見出した。特に触媒としてCo3O4を用いた場合、生成物におけるTBAの選択性(STAB)が99%と非常に高いことを示した。

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東北大学技術:排ガス中炭素を利用した製鉄原料:T21-205

CO2およびCO含有ガスから回収した炭素をそのまま製鉄 原料に利用

昨今、二酸化炭素(CO2)排出量削減があらゆる産業に対して求められており、中でも鉄鋼業は全産業のうち40%を占める最多のCO2を排出しているため、早急なCO2排出量削減が求められている。 CO2および一酸化炭素(CO)を含むガスを、水性ガス逆シフト反応(CO2+H2→CO+H2O)と炭素析出反応(2CO→C+CO2, CO+H2→C+H2O)により固体炭素として回収しリサイクルするプロセスが知られるが、析出する炭素が微粉であるため、その回収が困難であることが懸念されていた。 本発明は多孔質繊維状鉄(鉄ウィスカ)を炭素析出サイトにすることで、ガス中のCO2からの炭素回収を可能とし、さらに炭素を含む鉄原料として製鉄プロセスにそのまま利用できる技術に関する。これにより製鉄プロセス内ひいてはその他の乾式製錬での炭素循環プロセスの実現可能性がある。

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