東北大学技術:大きな弾性歪みを示す合金:T19-355
600 MPaの応力を加えても弾性域に留まり、ヤング率が25 GPa以下である弾性合金
超弾性合金は、塑性変形をしても力を除くと瞬時に元の状態に戻ることが特徴であるが、塑性変形を繰り返すと無視できない残留歪みが残ってしまう。本発明は、最大600 MPaの応力を加えても弾性域に留まり、4%を超える大きな弾性歪みと25 GPa以下の低いヤング率を示す弾性合金に関するものである。
- 企業:株式会社東北テクノアーチ
- 価格:応相談
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600 MPaの応力を加えても弾性域に留まり、ヤング率が25 GPa以下である弾性合金
超弾性合金は、塑性変形をしても力を除くと瞬時に元の状態に戻ることが特徴であるが、塑性変形を繰り返すと無視できない残留歪みが残ってしまう。本発明は、最大600 MPaの応力を加えても弾性域に留まり、4%を超える大きな弾性歪みと25 GPa以下の低いヤング率を示す弾性合金に関するものである。
30 GPa程度の低ヤング率と高耐摩耗性とを両立した合金
ゴムメタル(R)は2.5%程度の大きな弾性歪みを示す低ヤング率合金であり、医療機器やスポーツ用品等の分野で広く応用されている。ゴムメタル(R)は、弾性限界を超えると、99%以上冷間加工ができる超塑性的な特性を示すことで有名である。 本発明は、2.5%超の大きな弾性歪みと、超弾性特性を示すCoCr合金に関するものである。本合金はゴムメタル(R)と同等以上の大きな弾性変 形を示すが、さらなる変形を加えると超弾性を発現する点が、ゴムメタル(R)との違いである。また、弾性変形時のヤング率は30 GPaであり、生体骨と同等の低い値となることも特徴である。さらに、従来のCoCr合金に匹敵する高い耐摩耗性をもつことも特徴である。低ヤング率と高耐摩耗性は相反する特性であることから、これらの特性を両立する合金は極めて珍しい。 本合金は、大きな弾性歪み、低ヤング率、高耐摩耗性、超弾性特性を全て併せ持つ唯一の合金であり、さらには耐食性についても、従来の CoCr合金と同程度である。以上の特性を活用し、医療機器やスポーツ用品の原材料としての利用が大いに期待できる。